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2016年10月16日日曜日

【第九回】遺伝性乳がん

 朝晩めっきり冷えて秋本番を迎えました。

近年、秋が短く冬の到来が早くなってきた印象があります。とくに今年の冬は寒さが厳しくなりそうとのこと…私は夏の暑さには強く夏バテせず食欲も旺盛となり太りますが、冬は苦手で冬眠状態となり家でじっとしていることが多く、妻には鬱陶しがられる始末です。

さて、私は毎年この季節に看護学校へ講義に行くことになっています。
今年で14年目を迎え、2年生のクラスで生徒数は40~45名、年齢は20歳くらいから50歳位と様々で、最近では男子生徒も増え1クラスに2~4名含まれています。
私の担当は女性生殖器分野で婦人科疾患全般についての講義を90分行い、スライドなどは使用せず時々黒板を使い、対面した状態で話をするので生徒の様子がよくわかります。
ほとんどが真剣に聴いている生徒さんの中、居眠りしたり、心ここにあらず状態の生徒さんもたまに見受けられます。
私が中高生の頃を思い浮かべますと、教壇上の先生の目には生徒それぞれの様子が手に取るように見えていたんだなあと、今さらながら冷や汗の出る思いがします。%e3%80%8d%e8%ac%9b%e7%be%a9

この数年、講義で使う教科書の内容に変化が認められます。
不妊症と乳がんについて記載されているページ数が大幅に増えました。体外受精に関する内容も顕微授精の写真を載せるなど詳しい説明がされています。
現在、体外受精などの高度生殖補助治療によって妊娠し生まれる赤ちゃんが23人に1人という時代になり、この分野が看護師にとって必須の知識であるのでしょう。
また乳がんについての記載はかなり詳しくボリュームも以前とは比較にならないぐらい増えました。近年乳がん罹患率が急速に増加し、有名人の告白などもあり、乳がんに対して関心が高まっていることを反映しているのでしょう。その教科書から遺伝性乳がんについてすこし抜粋したいと思います。

遺伝性乳がんの原因となる遺伝子として特定されているものの代表に、BRCA1とBRCA2があります。この遺伝子に変異があると、乳がんあるいは卵巣がんにかかりやすくなります。
また本人だけでなく、血縁の人も遺伝子変異を持つ可能性が出てきます。変異が見つかった場合には、検査や予防処置などで特別な配慮が必要となります。予防的外科処置として、卵巣卵管切除、予防的乳房切除などが最も確実です。
ただし、わが国ではまだ保険適応は認められていません。遺伝子検査施行の候補者となった場合には、遺伝カウンセリングを行ってから、希望者に検査を行います。
遺伝子変異の結果が陽性となった場合には、利点だけでなく、心理的あるいは社会的な不利益も予想されるからです。
このように遺伝性乳がんに関しては、まだ様々な問題点や課題があるように思います。