マイブログ リスト

2022年3月28日月曜日

【第62回】 ウクライナと小麦のお話


 ソメイヨシノが咲き始めた今日この頃、皆様におかれては如何お過ごしでしょうか?

生駒界隈も4月に入れば見ごろになると思いますが、新型コロナウイルス感染症がピークアウトしたとは言うものの、まだまだ収束したとは言い難く、お花見も昨年同様、密を避けてというのが無難なところでしょうか。

 さて、ロシアによるウクライナへの侵攻ですが、早いもので1カ月を過ぎました。ゼレンスキー大統領率いるウクライナ軍の予想以上の抵抗と国民の奮闘により、ロシア軍は苦戦を強いられ、1週間以内にウクライナを制圧し傀儡政権を樹立するという当初の目論見が崩れ去ったプーチン大統領は、なりふり構わず核攻撃や化学兵器の使用を言外に示唆しています。ウクライナは世界有数の穀倉地帯でロシアを含めると、小麦の世界生産量の約30%を生産しています。ウクライナ国旗の上半分のブルーは青空を、下半分のイエローは小麦を表しているそうです。1970年に封切られ世界的大ヒットとなった、大女優ソフィア・ローレン主演のイタリア映画「ひまわり(邦題)」は、第二次世界大戦下で激しい恋に陥り結ばれた男女が、その仲を戦火によって裂かれる悲話ですが、ウクライナの広大なひまわり畑で撮影されたシーンは印象的です。ところが、連日流れるニュースで、ロシア軍による砲撃や爆撃、ミサイル攻撃によって無残にも破壊された建物や橋梁の映像を目にするにつけ、こころが痛みます。この戦争が何らかの形で収束し、復興が始まったとしても、かつての美しい国「ウクライナ」を取り戻すにはかなりの労力と時間を要することになると思います。

 


 パン、ラーメン、うどん、パスタ、揚げ物、お好み焼き、クッキー、ケーキ・・・あなたは毎日、どれほどの「小麦」を食べているだろうか。順天堂大学・加齢制御医学講座教授 白澤卓二氏は、以下のように警鐘を鳴らしています。実は、小麦に含まれる「グルテン」には、麻薬と同じような中毒性があり、このグルテンが集中力や記憶力の低下、下痢や便秘、消化器全般のトラブルなど、体に様々な悪影響をもたらすことが多くの研究者によって指摘されています。よって、いつもの小麦をやめて、「全粒粉」を食べましょうと。全粒粉とは小麦粉の一種で、小麦の表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にしたもので、通常の小麦粉に比べて食物繊維が豊富で、鉄、マグネシウム、リンなどのミネラル成分や、ビタミンB群の含有量も高くなっています。食物繊維は腸と脳の「若返り」に欠かせないもので、現代の日本人には不足しがちな栄養素でもあります。国立がん研究センターによると、食物繊維の摂取量が多い人は少ない人に比べて、総死亡率、がん死亡率、循環器疾患死亡率が有意に低いことが報告されています。精製した小麦は白米よりも血糖値の上昇が早く、砂糖よりも血糖値を急上昇させます。品種改良や遺伝子移入を重ねた現代の小麦は、「キケン」な食材のひとつであります。精製された「砂糖」「塩」「油」も小麦同様、脳にも体にも毒であり、肥満、糖尿病、脳疾患や心筋梗塞を起こす要因にもなります。

 さあ皆さん、健康に留意して、短い春を大いに満喫しましょう。