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2022年5月29日日曜日

【第64回】 年金法が改正されました 

 梅雨入り前のさわやかな初夏の候、お出かけになられている方も多いかと思います。ゴールデンウイーク期間中、人の流れが一気に活発化したので、5月中旬からコロナの新規感染者数が激増するのではないかと危惧しておりましたが、今のところ全国的に漸減傾向を示しています。これまでなら激増するパターンでしたが、一体どうしたのでしょうか。新型コロナウイルスも変異を繰り返しているうちに、感染力や毒性が弱体化してきたのか、ワクチン接種もかなり進んで国民の大多数の免疫力が高まったのか、今後の知見が待たれます。

 さて、私は先日家内とともに年金事務所に出向き、分からないことや疑問点について色々お話を訊いてきました。というのも、年金法がこの4月からがらりと変わったからです。加入対象や受け取り方など、身近な部分が大きく変わったので、直接職員の方から説明をしていただきたいと思ったからです。まず改正点の1つ目は「年金繰り下げ」です。受給開始年齢の上限が70歳から75歳に引き上げられ、1カ月繰り下げるごとに受給額は0.7%増額になります。よって10年繰り下げれば、84%増加します。支給請求の方法は2通りあって、繰り下げた期間で増額された金額を受給開始後に毎年受け取る方法と、もう一つ途中で大きな病気や災害に遭った時に一括して受給する方法があります。改正点の2つ目は、「在職老齢年金支給停止額の上限の引き上げ」です。60歳から64歳までを対象として、これまでは厚生年金を受け取りながら働く場合、賃金と年金を合わせた収入が月額28万円を超えると、上回った額の半額が年金からカットされていましたが、シニアの労働意欲を損ねているという批判があって、年金が減額される収入の基準が28万円から47万円に引き上げられました。3つ目は、「厚生年金のパートへの適用拡大」であります。詳細は紙幅の関係上省きますが、いずれにしてもこちらから事務所に赴いて訊かない限り、間違っても年金事務所が親切に教えてくれることはありません。

 今回は月経前症候群(PMS)に対する新しい治療の試みについてお話しましょう。PMSの標準治療とされる抗うつ剤や経口避妊薬は厳密な意味ではPMSに対して保険適応外であり、これらの薬剤に対する患者さんの抵抗感も強いように思われ、さらに自殺企図増加やピルの血栓症といった副作用の問題もあり、世界的にも簡便・低侵襲な治療法開発が切望されています。サプリメント等の代替医療はこのような現状を打破する有効な手段として期待できます。西洋ハーブに関する有効性報告は多く、チェストツリーは有意な改善を示しています。栄養面からのアプローチとしては、CaMg,ビタミンB6があげられます。また、大豆イソフラボンに関しても、ある程度の有効性を裏付ける検討がされています。最近では、Na利尿作用をもつビタミンEの一種であるγートコフェロール、エクオール、Ca の複合からなるγ―トコ複合食品が使用できるようになりました。当クリニックでも大塚製薬の「トコエル」を推奨しております。