マイブログ リスト

2017年5月7日日曜日

【第十三回】頭痛について 

 今年のゴールデンウイーク、皆様はどのように過ごされたでしょうか?お天気が比較的良かったのでお出かけになられた方も多かったのではないかと思います。

私は家内と『美女と野獣』を観になんばパークスまで出かけました。館内は8割方が女性でした。さすがディズニーと思わせる素晴らしい出来栄えで、ほとんどの女性がハンカチ片手に涙しておられました。家内も御多分に漏れず号泣しており、私が小声で話しかけようものなら「静かにっ!」と怒られる始末です。本当は『キングコング』を観たかったのですが上映期間が過ぎてました…残念!

さて今回は頭痛のお話をしましょう。頭痛は日常臨床において頻度の高い症状かつ疾患であります。我が国の頭痛の有病率は片頭痛で8.4%、緊張型頭痛で22.4%と人口の約3割が頭痛で悩んでおられるようです。くも膜下出血や脳腫瘍など原因疾患の一症状である「二次性頭痛」を除けば、慢性的な頭痛の9割が頭痛そのものが疾患である「一次性頭痛」であります。15歳以上の片頭痛の有病率は女性で12.9%、男性では3.6%で、とくに20~40代の女性では5人に1人が片頭痛を持っており、緊張型頭痛も女性の有病率が男性よりも高くなっています。「たかが頭痛」と軽視されがちですが、片頭痛は世界保健機構(WHO)による女性の健康寿命を短縮する疾患の上位とされ、QOL低下をきたす疾患であります。

片頭痛には発作前に目がチカチカする前兆のあるものとないものの2種類ありますが、どちらも片側性・拍動性で体動により症状が増悪します。一方、緊張型頭痛は両側性にみられることが一般的で頭部の圧迫もしくは締付感が特徴で、体動で増悪しません。片頭痛は女性ホルモンの一種であるエストロゲンがその病態に関与することが知られており、エストロゲンが変動する時期に症状が発現することが多いようです。つまり、前兆のない片頭痛はエストロゲンが減少する月経・排卵・経口避妊薬(OC)の休薬期間・分娩後に悪化し、エストロゲンが高値を維持する妊娠中期以降で改善します。なお前兆のある片頭痛では、脳梗塞のリスクが約2倍に増加することが知られており、エストロゲンを含有するOC使用が加わると約7倍となるため、その服用は原則禁忌となっています。

月経に関連した頭痛の約65%が片頭痛である可能性が示唆されており、月経関連片頭痛を有する女性の78%は頭痛を「生理痛の一種」と認識しているようです。月経時の片頭痛は他の時期に比べ、より重度で持続時間が長く、治療抵抗性で再発しやすいため、解熱鎮痛薬が無効の場合は、片頭痛治療薬を積極的に使用することが推奨されています。また月経前は片頭痛が好発する時期であり、重度発作の場合は片頭痛の可能性が高く、片頭痛治療薬の使用をお勧めします。

当クリニックでは女性特有の頭痛に対する診断治療にも力を入れていますので、お悩みの方は遠慮なくおっしゃってください。

平成29年5月4日