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2018年12月16日日曜日

【第25回】 今年の漢字

 12月に入り一気に寒くなり、インフルエンザ大流行の時期を迎えました。日頃からうがい、手洗いをしっかりとして予防に心がけましょう。近年はインフルエンザワクチンの接種を受ける方が増えてきたことと優れた治療薬の出現により、昔に比して重症化するケースが減少していますが、小さな子供さんやご年配の方がいらっしゃるご家庭は十分に気を付けてください。

さて先日、恒例の「今年の漢字」が発表され「災」に決まりましたが、皆様にとっての今年の漢字は何ですか?私の場合は「決」で、決心とか決断の意味で選びました。今後クリニックの運営をどうしていくのか、自分自身がどのように関わっていくのかについて方針を決めたからです。平成7年7月17日に開業して以来、至らぬことや受診者の方にご迷惑をお掛けしたことも少なからずあったと反省をしておりますが、現時点で約40000名の方に受診していただき、今でも毎月100~120名の新患の方が来院されています。私どものクリニックを必要と思い頼ってくださる方々がいらっしゃる以上、これからも診療を継続する方向で考え、来年からはその目標に向かって努力し、少しずつ準備していきたいと考えております。


私が購読している月刊情報誌から卵巣がんの話題をご紹介したいと思います。年間約5千人の命を奪う卵巣がんは、診断されたときには進行していることが多く、その分予後の悪いがんの1つです。卵巣は子宮の左右位置し、親指大の小さな臓器ゆえに早期発見が難しく、卵巣の外にがんが飛び出し、リンパ節や腹膜などに転移しやすいからです。進行した卵巣がんの治療は手術と化学療法の組み合わせが基本ですが、残念ながらほとんどの人が再発し、予後を大きく改善する手立てに乏しいのが現状です。この状況を打開したのが、今年4月に新たに保険収載された「オラバリブ(商品名・リムパーザ)」です。オラバリブの作用機序は、従来の抗がん剤とは全く異なり、がん細胞の生存・増殖に必要なDNAの修復を阻害します。また乳がんでも、既存の分子標的薬の効果がない人や再発乳がんに対して、今年7月にオラバリブは保険収載されました。従来の治療と比較して、オラバリブは全体的に再発するまでの期間を延ばしています。また、従来の抗がん剤は点滴治療で副作用も強いが、オラバリブは1日2回の錠剤の服用で済みます。副作用も比較的軽く長期使用が可能になっています。がん研有明病院婦人科部長の竹島信宏先生は「ここ5年で、薬物療法は大きく飛躍しています。多くの薬剤の組み合わせで、進行卵巣がんの治療も夢ではなくなりました。新たな開発をさらにすすめます。」と述べています。しかし、早期発見が大切であることは論を待ちません。子宮がん検診の際には内診だけではなく、経腟超音波検査もぜひ受けられるようお勧めします。

皆様におかれては健やかに新年を迎えられますようお祈りしております。来年もよろしくお願い申し上げます。