朝晩はまだまだ冷えますが、日中はめっきり暖かくなってきて春の到来がまじかに感じられる今日この頃です。各地の梅も徐々に蕾を開かせ愛らしい梅花を身にまとうようになってきました。先日我が家の庭先から鶯の鳴き声が聴こえてきましたが、例年に比して少し早いように感じました。光陰矢の如し、昔から2月は逃げる3月は去るとも申しますが、これからは慌ただしく時間が過ぎ、平成の御代も終わり新しい元号の世を迎えることとなります。
しかし、我が国を取り巻く厳しい状況にも関わらず、一部の政治家や官僚の不甲斐なさを見るにつけ、日本が抱える様々な問題が先送りになることを懸念します。先日タレントの堀ちえみさんがステージ4の舌癌を患い治療予定という報道がありました。彼女は7人の子供さんのママで、家庭を切り盛りしテレビにおいても元気な姿を見せていただけに正直びっくりしました。すでに手術も終わり、これからは抗がん剤治療やリハビリが始まると思いますが、頑張って癌を克服し再び元気な姿を見せてほしいと願います。昔から口腔内の衛生状態が様々な全身疾患の引き金になっているとの見解があります。今回は唾液分泌の重要性とその分泌不足を主症状とするシェーグレン症候群(以下SS)について述べたいと思います。
唾液には口腔内を湿潤する作用だけではなく、抗菌作用や粘膜保護作用、自浄作用など口腔衛生においてさまざまな作用を有しています。実際口の乾きにより発現する自覚症状として、話しにくい・食べにくい・口臭が気になる・口内炎ができやすい・虫歯が増えるなどの症状を訴える患者さんが多くいらっしゃいますが、これらは唾液の殺菌作用などの低下が原因と考えられます。SSは唾液腺・涙腺炎を主体としたさまざまな自己抗体の出現が見られる慢性の自己免疫疾患であり、口腔乾燥症状や眼乾燥症状を主な症状とする疾患です。SS患者さんの平均年齢は60歳であり、性別では男性と女性の割合が1:17と圧倒的に女性に多い疾患です。SSは2015年1月に難病医療費助成制度の対象疾患に認定されたことで、医療現場においても広く認知されるようになりました。当クリニックにおいても閉経前後の患者さんの中に口腔内の乾燥を訴える方が時々いらっしゃいますが、その中にはSSの方が少なからず含まれていると思われます。SSは他の膠原病を合併しない「一次性SS」と関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの膠原病を合併する「二次性SS」に大別されます。口の乾きを単に更年期症状の一つと安易に考えず、出来るだけ早期に診断を下す必要がありますので、積極的に受診されることをお勧めします。
さて3月です。気分的にも何かウキウキ元気が湧いてくるような感じがするのは私だけでしょうか?インフルエンザは下火になりましたが、これからは花粉症の季節です。今年の花粉量は相当多いと予想されていますので、花粉症の方にとっては辛いことだとお察しします。余談ですが、先日邦画『七つの会議』を見てきました。野村萬斎、香川照之、及川光博、片岡愛之助などの俳優陣が丁々発止と繰りひろげる池井戸潤原作の傑作です。
ぜひご覧になってください。