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2019年5月16日木曜日

【第29回】目は口ほどに物を言う

 最長10連休のゴールデン・ウイーク、皆様には如何過ごされたのでしょうか?

私は肺炎で入院していた91歳の母が連休直前に退院することになりホッとしたのですが、家内とあれやこれやと出かける計画を立てていたのがすべて消え去った次第で、家でゴロゴロしていました。

さて、新元号も定まり、気分一新これからも頑張っていこうと決意を新たにしたのですが、世の中には元号そのものに異を唱える方や、令和の「令」の字だけ見て、「掟」「order」の意味で捉えたり、「これは命令の『令』だ」と騒ぐ政治家も出る始末。古来、元号は中国古典を出典とすることを伝統としていましたが、この度初めて国書である『万葉集』から取られた「令和」の『令』は「うるわしい」という意味合いがあるとのこと、『和』と組合すことによって日本の国柄をよく表した元号だと思うのですが、いかがでしょうか。元号廃止論者はふつう西暦主義者であると思うのですが、そもそも西暦はキリスト暦であり世界に五十を超える暦のひとつに過ぎないということをご存じなのか。まあ、あんまり難しく考えないで元号と西暦を上手に使い分ければよいのではないかと私なんかは思うのです。

先日テレビを見ておりましたところ、動物の中でヒトとアイコンタクトすなわち目と目で意思の疎通をはかれるのはイヌだけであり、イヌの祖先のオオカミや人類に最も近いサルにおいては意思の疎通どころか、敵意と受け取られ攻撃されることになりかねないと解説していました。そう云えば昔、高崎山のサル公園に行った際、係りの方がサルの眼を見ないようにと注意していたのを思い出しました。三年前に16歳で亡くなった飼い犬(メスのラブラドール)は真ん丸で大きな目をしており、その瞳から何を考えてるのかなあとか、何をしてほしいのかとか、私にはよく伝わってきました。向こうも私の視線から私の考えていることや感情を汲み取っていたように思います。愛犬の事を思い出すと、また犬を飼いたくなるのですが、自分の年齢を考えると躊躇してしまいます。目に関する言い回しは多く、例えば『眼光するどく』とか『~を射抜く目』、『目配せ』、『目利き』、『目千両』、『目に毒』、『目の保養』、『目に入れても痛くない』そして『目は口ほどに物を言う』などがあります。

役者は背中と目で演技をするとも言いますし、政治家は言葉と目が命、言葉では騙せても目が物語っていることもあります。私も家内にジッと目をのぞき込まれてウソがバレバレになったことがあり、それ以来出来るだけ目を合わさないようにしております。(笑)

さて、本業の医療のお話ですが、慢性子宮内膜炎なる病態が最近不妊症や不育症の原因として注目されています。ほとんどの例で腹痛や帯下の増加などの臨床症状を認めず、診断に苦慮する疾患です。特に着床障害を惹起することは生殖医療の分野では大きく注目を浴びています。子宮内の細菌培養検査で起炎菌がわかることもありますが、実際の診断には子宮鏡下の子宮内膜組織生検による病理診断が確定診断とされます。主たる原因は細菌感染と考えられており、抗菌薬の治療により大部分の慢性子宮内膜炎は治癒し、治癒した患者さんの着床障害が改善されます。当クリニックでは日常診療において以前から子宮内視鏡検査を導入していますが、今後は不妊症や不育症の患者さんに対して、より積極的に当検査を行っていきたいと考えています。